子育てが一段落したら、
「アロマテラピー」と決めていました
男の子3人(現在21歳、20歳、19歳)と女の子1人(12歳)、4人の子育ては、もう毎日が戦争です。息子たちは野球、サッカー、テニスと3人とも体育会系でしたから、洗濯機を一日何回まわしたかわからない(笑)。ゆっくりと音楽を聴いたり、テレビを観たりする余裕はありませんでした。疲れやイライラがピークに達しそうになったとき、私を救ってくれたのがオレンジ・スイートやラベンダーのアロマ。ただ香りを嗅ぐだけの時間でしたが、ずいぶん助けられました。それ以来、子育てが一段落したらアロマテラピーを学ぼうと心に決めていたんです。
アロマテラピーインストラクターの
資格を取り、香育にチャレンジ
子どもたちが大きくなり、少し時間の余裕ができたので、AEAJの認定教室へ通ってアロマテラピーアドバイザーの資格を取得。アロマテラピーインストラクターの資格を取るかは迷ったのですが、どうせやるなら専門家になりたいと挑戦を決めました。しっかり勉強したおかげで、精油の知識が深まり、人に教える自信がつきました。その後、以前から興味があった香育(こういく)授業をAEAJに申請し、SEP(スクール・エデュケーション・プロジェクト)活動として支援をいただけることになりました。
長女が通う小学校で、
香育の授業をスタート
娘が通う小学校の4、5、6年生と園芸高校の3年生を対象にクラブ活動の一環として香育を行っています。1クラス小学校が20人、高校が10人ぐらい。4年生くらいだと、教室に入ってくるなり「くさいッ」ですから、リアクションが素直で新鮮なんです。彼らにアロマテラピーの魅力を知ってもらうために、AEAJの香育のテキストと絵本(凶暴なブタが花の香りでやさしいブタになる話)を組み合わせたりして、飽きさせない授業を工夫しています。今の子どもは鼻を使わなくなりました。食べ物の鮮度を賞味期限で判断する。自分の鼻でものを嗅ぎ分けられる感性を持ってほしいんです。だから子どもたちに、香りを感じることの大切さを教えていきたいと思っています。これは、生徒が書いてくれた授業の感想文です。「自分の好きな香りが見つかった」「元気になった」「クラフトを持って帰ったら家族が驚いた」。子どもたちの感性のきらめきが、私の「宝もの」なんです。
社会福祉の世界でも、
アロマテラピーを活かしたい
若い頃、地元放送局でキャスターの仕事をしていました。その関係で、今もときどきイベントの司会をするのですが、福祉施設のイベントに出たとき、あ、ここにはアロマテラピーが必要だ、と直感しました。施設スタッフの方にアロマテラピーの魅力を伝えられたら、障がいをもつ方の生活環境づくりに役立つのではないかと考えています。もう1つ。まったく夢のようなアイデアですが、バスを一台チャーターして「香育バス」と名づけ、アロマテラピーを全国津々浦々へ広めていけたらいいなあ。