赤ちゃんや子どもと触れる中で、
自然療法に魅かれた
アロマテラピーとの出合いは16年前、22才のとき。看護師を目指しながら香道に興味を持っていた私は、香りが楽しめるだけでなく自然療法として心身への作用を目的に使われている精油に魅かれました。ただ、その時はまだアロマテラピーを本格的に勉強していたわけではありません。大学、大学院で看護学を学びながら、医学部付属病院で心理療法の専門家として活躍。その後、保健師、エステティシャンの資格を取得しながら、小児専門病院で看護師として働いていました。そのとき、多くの赤ちゃんや子どもたちと接する中で、再び、自然療法に関心を抱くようになり、アロマテラピーを本格的に学び始めました。
すべての学びが
アロマテラピーという器に収まった
アロマテラピーの勉強を始めてすぐ気づきました。心理学、化学、医学、数学、歴史……あらゆる学問が詰まっている。これこそ自分が今まで学んできた知識の集大成だと感じたんです。それまで単品だった知識や経験が、アロマテラピーという大きな1つの器に収まった。このとき、これからの人生で目指すべき方向が定まりました。
講義とサロンで、
バランスよく活動を続ける
現在は自宅で認定教室とアロマトリートメントサロンを運営しています。最初の頃は、トリートメントの施術は出張で行っていました。教室もお客さまのご自宅へおじゃましたり近所の公民館を使っていました。そのうちにお客さまの方から、ご自宅でいいのでサロンを開いてほしいという要望があって、いい機会だと思い自宅でサロンを開くことにしたんです。とはいえ、開業の際に金銭的にマイナスからスタートしたくなかった。だから可動式ベッドを活用したり、自分のできる範囲で設備を工夫して、自宅で営業を始めました。サロンや認定教室と平行して、企業や自治体、地域活動団体などで講師活動も行っています。講師に呼ばれるコツは、「アロマテラピーを教えてほしい」と言われたら、すぐに出かけていく行動力。自分を必要としてくれる人の声にていねいに応える。欲張らないで着実にやってきたことが今につながっているのだと思います。
アロマテラピーをベースに、
ひとりひとりに癒しを届けていきたい
アロマテラピーは、私が学んできたことをひとつに結びつけてくれました。だからアロマセラピストは、自分にとって天職だと思っています。10年後も今のスタンスで仕事を続けていたいですね。事業を大きくするのではなくて、アロマテラピーを通して、悩みや不調を抱えるひとりひとりに寄り添い、少しでも和らげることができれば、そんな風に考えています。