美容への興味がアロマへつながり‥‥‥
学生の頃から美容や健康に興味があり、いろいろなセミナーに参加したり講演を聞きに行ったりしていました。そんな中、ある化粧品開発者の方から「スキンケアに“香り”を取り入れると脳波に作用し、肌の状態に影響を与える」という話を聞き、香りについて興味を持ちました。その後、エステティシャンから美容部員のトレーナーとなり、さまざまな化粧品に触れるうちに、成分表示に精油の名前を見かけるようになったんです。お客さまからも香りや素材についての質問が増え、「アロマについてもっと勉強したい」と思うようになり、アロマテラピーアドバイザーを取得しました。
タイミングや出会いを大切にして、
少しずつ夢を実現させる
その後は美容部員のトレーナーとして忙しく全国を飛び回っていましたが、出産・子育てでお休みすることになり、「この機会にアロマをちゃんと学び直そう」とスクールに通いました。アロマテラピーインストラクターの資格を取得すると、そのスクールで講師のお話をいただくようになり、出張講座やイベントの開催などいろいろなことにチャレンジできるようになりました。やがて「地元でも活動できたらいいな」と思うようになって、ママ友に声を掛けたりSNSで発信したりして、5、6年前からは近所でアロマのクラフト作りの講座などを始めました。今はAEAJの資格まで取れる認定スクールとなったので、今後もっと成長させていきたいと思っています。スクールで学び、教えていること、そこで築いた人脈などがひとつひとつ積み重なって、新しいキャリアのきっかけをくれたり、夢の実現を後押ししてくれています。
多層的に学び、
知識を結び付けていくことがポイント
新しい資格の勉強をすると、既に身に付けた知識を深めることにつながり、資格を“活かす”上で役立つことがたくさんあります。理美容の専門学校でも講師としてアロマの授業を担当していますが、以前に生徒から「この香りは苦手」「くさい」という反応があったことがありました。そんなとき、新たに得たアロマブレンドデザイナーの知識や技術を活かし、「これと混ぜると香りに奥行きが出るよ」など、ひとつの精油を何通りにも変化させたり、新しい香りの体験を提案することができたのです。資格があると説得力も増しますし、講師としての自信も高まります。また、最近は看護師さんや介護士さんからハンドトリートメントをやってみたいという声も増えていますので、アロマハンドトリーメント資格の知識も活動の機会を広げてくれています。
アロマテラピーを“伝える”ことに
真摯でありたい
近年、精油が入手しやすくなり、アロマコスメを手作りされる方も多くなりました。アロマテラピーが広がることはうれしいのですが、教える立場としては取り扱いの注意点を慎重に、確実に伝えていかなければならないと心に留めています。精油を原液のまま使用して肌がかぶれたり、ブライダルなど特別な日に初めて使う精油でアロマテラピートリートメントをして失敗してしまった、という例は少なくありません。アロマをより豊かな暮らしに役立ててもらうために、アロマに触れる方全員に正しい使い方や安全性について知っていただきたいです。また香育や、子どもと楽しむアロマテラピーを広げていくためにもポイントを押さえた注意喚起が重要です。自分自身はもちろん、講師を目指される生徒さんにもそういった点を積極的に身に付けて欲しいという思いで、日々活動しています。