2022.5.30

草花たちと一緒に、
光の差す方へ。

プロフィール

入山法子さん

  • 女優
  • アロマテラピーアドバイザー

2004年、大学入学と同時に芸能界デビュー。その後、ファッション誌のモデルやTVCM出演などを経てドラマ、舞台、映画へ進出。2022年7月8日(金)24:12~放送の人気漫画原作の連続ドラマ『雪女と蟹を食う』(テレビ東京・金曜深夜)で謎多きヒロイン・雪枝彩女役をつとめる。ストレス解消法は自宅でのガーデニングと料理をつくること。

私を「女優」にしてくれた
監督のひとこと

20代のころ、ドラマ仕立てのCMに出演したことをきかっけにお芝居に興味を持ちましたが、当時は「演じる」ということが正直よく分からなくて。どこかで、「自分は向いていないのかな」という迷いがありました。

その後TVドラマの主演が決まり、自分なりに役作りをしていたのですが、監督さんと何気ない会話を交わした際に「今のままの演技だと、キャラクターに共感できない」というようなご意見をいただいて……打ちのめされた気分でした。それまでは「女優とは」「演技とは」ということにとらわれて、言われた通りに動いてはいても、“役”を生きていなかったんだと教わったのです。事前に台本を暗記して臨んでも、相手役のセリフのトーンひとつで私の役は変化するし、現場で生まれる感情や動作がある、ということに気づいて。

「私、このままでいいのかな」から「私、このままじゃダメなんだ!」に変わり、そこからは迷っている暇がなくなりましたね(笑)。今は演じることがとにかく楽しくて、「これしかない」という気がしています。

ベランダで過ごす、大切なひととき

お芝居をするうえで悩みやストレスもありますが、最近は、一晩寝るとたいがい忘れてしまいます。そんな風になれたのは、ベランダで植物を育てるようになってからじゃないかな。「今年の冬は寒かったな」と思っても、次の春にはまた元気に芽を出す草花たちの姿を見ていると、「つらいことはいつか終わる。また頑張れるんだ」という気持ちになれて。結局は「なるようにしかならない」と教えてもらっているようで、悩んでいる時間がもったいないなと思えてくるんです。

この感覚は、仕事にも活かされています。いただいた役に、最初は好感が持てなかったり苦手なキャラクターだったりしても、無理に演じようとせず「なるようにしかならない」と思って演じてみると、まるで植物が光に向かってニョキニョキと芽を伸ばすように身体が勝手に動き出す感覚があって。植物と過ごす時間は、何にもしていないようで、実はたくさんのパワーをもらっているような気がしています。

いつか香りで
誰かを元気にしてあげたい

いつも凛としていて優しい曾祖母のことが大好きだったのですが、あるとき入院してしまって。お見舞いに行って、病室でポツンと座っている彼女を見るたびに「私にも何かできないかな」ともどかしく思っていたのを覚えています。アロマは子どものころから家にあって、母がよくラベンダーやセージの香りを使っていましたが、精油の効能について知ったのは大人になってからでした。曾祖母への心残りもあり、いつからか自分のためだけでなく「誰かを元気にするために香りを使えたら」と思い始めて。そのためにはきちんと学びたいなと思って、アロマテラピーアドバイザーを取得しました。

猫と暮らしているので家ではあまりアロマを使えませんが、バニラとイランイラン、ベルガモットの精油をブレンドしたロールオンはいつも持ち歩いていて、シャキッとしたいとき、車酔いしそうなときなど「これがあれば大丈夫」というお守りのような一本になっています。また、今はあまり遠くへ出かけられませんが、いつか精油の蒸溜の現場やハーブ園にも訪れてみたい……。そんな空想をめぐらせながら、これからもアロマを楽しんでいきたいです。

※記事はすべて取材当時の情報です。

プロフィール

入山法子さん

  • 女優
  • アロマテラピーアドバイザー

2004年、大学入学と同時に芸能界デビュー。その後、ファッション誌のモデルやTVCM出演などを経てドラマ、舞台、映画へ進出。2022年7月8日(金)24:12~放送の人気漫画原作の連続ドラマ『雪女と蟹を食う』(テレビ東京・金曜深夜)で謎多きヒロイン・雪枝彩女役をつとめる。ストレス解消法は自宅でのガーデニングと料理をつくること。

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