「当たり前に流されない」生き方
昔から人と違うことをしたがるというか、皆が当たり前にやっていることでも、一旦「なぜ?」と考えてしまう性格なんです。中学までとても校則の厳しい学校に通っていたのですが、スカートの丈や前髪の長さまで指定される意味が分からなくて。当時説明された、「スカート丈を短くすると勉強しなくなる」という理由にも納得できず、そうやってみんな同じ型にはめられることにとても違和感を持っていました。だから、どんな服装・髪型をしていても良い成績を取って結果を出し、中身で評価してもらおうと努力していました。
そんな風に考えるようになったのは、おそらく人と違う家庭環境で育ったからかな、と思っています。今でこそいろいろなバックグラウンドを持つ友人がいますが、子どもの頃は、インド人の父と日本人の母を持つ自分の見た目やカルチャーが「当たり前ではない」ことを意識することも多くて。そんな中で、「みんながそうだから」ではなく、自分がいいと思うこと、正しいと思う価値観で行動することがアイデンティティになっていったのでしょう。
ヨガとアロマで、
自分のペースが分かってきた
そうした自分自身のアイデンティティに思い悩んだ時期もあったので、「人と比べなくてもいい」というヨガの哲学に触れたときは、心の霧が晴れたようでした。また、以前の私は「頑張ればなんとかなる!」と思っているようなところがあって、体力も気力も詰め込み過ぎて無理をしてしまうことが多かったんです。それで体調を崩して、周りに迷惑をかけたことも。ヨガのポーズに集中すると、「いまできること」と「できないこと」を身体が教えてくれるので、自然と自分をコントロールするようになります。ヨガを通じて出合ったアロマテラピーからは、香りが「心と身体をつなぐ」という感覚を知りました。
大学のミスコンに出ていた頃は人と競争することが当たり前で、SNSのフォロワー数やライブ配信のスコアなど、毎日数字に追いかけられてちょっと気分が落ち込むこともありましたね。もともと「自分は自分」という考えがあったはずなのに、いつの間にか周囲に流されていて。そんなときにヨガとアロマテラピーを始めて、制御不能に陥りそうになっていた心と身体のバランスを取り戻したような気がします。
学んで知った、アロマの実践的な魅力
アロマは“リラックス”のイメージが強かったのですが、実際にアロマテラピー検定の勉強をしてみると日常生活で活用できるシーンも多くて、こんなにも幅広く使えるんだなとさらに興味が湧きました。ホホバ油にティートリー精油を混ぜて洗顔後の素肌に塗るようになってからは、悩みの種だったニキビができなくなったんです。また、部屋の消臭や掃除にはペパーミントの精油をよく使います。知識を増やすだけではなく、生活の中で役立てながら覚えられるのが魅力ですね。
もちろんメンタル面の癒しやリフレッシュにもアロマを取り入れていますが、この精油を使ったらこうなるとか、効果を期待するというより、手に取って香りをかいだ時のフィーリングを大事にしています。フィーリングで香りを選ぶと、いま自分が本当に欲しいもの、身体がよろこぶものが分かって、気持ちの切り替えや疲労回復も早くできるような気がしたり。デジタルに囲まれた生活で疲れを感じた時は、少しの間パソコンやスマホを手放して、海や山には行けない代わりに自分が「心地いい」と感じる精油を手に取ってみるのもおすすめですよ。