野菜とアロマが教えてくれる、
日々の気づきを発信
現在福島を拠点に、野菜ソムリエ資格を活かした地元テレビ局での料理番組への出演や、アロマテラピーインストラクターとしての講師活動などをフリーランスで行っています。野菜は形のあるまま身体に取り込んで作用するもの、アロマは目に見えないまま身体に働きかけるものですが、そのどちらも植物で、特別なときに使うのではなく毎日の生活に取り入れ、継続的に使うことで良さを感じられるものとして共通点を感じています。野菜やアロマを活用した、心や身体を健やかに保つためのちょっとした工夫や、日々の生活の中での気づきを整理して数年前からブログに公開していますが、それがきっかけとなりお仕事をいただくことも多くなりました。
アロマの力で心の断捨離
アロマテラピーインストラクターとして依頼を受けて講演するときは、知らずに溜め込んでしまう日常のストレスを退ける方法をご紹介することが多いですね。
先日、磐梯山のリゾートエリアで心と身体の疲れを癒す合宿旅行が企画され、アロマテラピークラスを担当しました。気分転換のための精油の活用法、“アロマの力で負の感情を手放す・心の断捨離”をテーマにお話ししたところ、多くの方に共感いただけました。仕事のプレッシャーや人間関係で終始イライラしていたりすると、ストレスによる不安や不調を抱えますよね。以前の私もそうでしたが、アロマと身体の関係を学び「いい香りを楽しみながら嫌な気分にはなれない」という結論を出してからは、余計なイライラに悩まされずに済むようになりました。
闘病中の父に触れて分かった、
“かけがえのない時間”
数年前、父が病気で倒れたあと、ときどき一緒に過ごす時間をつらいと感じることがありました。そばに座っていても苦しさや病状ばかりに目がいってしまい、私自身も不安になっていたのです。でも、痛みで辛そうなとき私がアロマトリートメントをすると、ふっと父の表情が緩むんです。自然とこちらも安心できて、タッチングしている間は、触れる方も、触れられる方も同じように癒されているのだと感じました。それは家族と一緒に美味しいご飯を食べ、お互いに笑顔になるときのような、何気ない日常のなかにある心地よさです。香りを共有し、触れ合うことで、枕元で看病しているだけでは気づけなかった“かけがえのない時間”を過ごすことができたと思っています。
ストレス社会を生きる、多くの人の
ささやかな願いに寄り添いたい
自分でアロマを楽しんだり、友人と一緒に安全にクラフト作りをしたりなどはアロマテラピーアドバイザーの知識でできますが、生活に役立つアロマのイメージをいきいきと描き出し、自分が感じている楽しさや心地良さを的確に伝え、アロマの活用を促すには、アロマテラピーインストラクターの資格が必須だと思います。学んだ知識でアドバイスすることと、それを他人にとって価値のあるものとして置き換わるようインストラクション(指導)することとでは、大きな違いがあると実感しています。
ストレスの多い社会にあっても穏やかに過ごしたいということは、おそらく多くの人のささやかな願いでもあると思います。そのためのシンプルで簡単なセルフメンテナンスの方法として、ひとりでも多くの方がアロマテラピーを知り、負の感情のデトックスに役立てられれば、という思いで活動を続けています。